居抜き物件を使うこと自体は問題はないのですが、唯一マイナスのイメージを取り除く試みが必要になってきます。なぜならそもそも撤退した飲食店は繁盛していなかったのですからね!そこの改善なくして成功はないといっていいかと思います。多くの飲食店経営者が居抜き物件を利用してオープンさせるとこれだけ経費を削減することができたと誇らしげに語る方が多いのですが、飲食店経営はコスト削減だけでは生き残っていくことはできません。

いかにお客様に来店をしてもらってリピーターになってもらうかが飲食店経営の分かれ目になるかと思います。目先の利益だけを考えるのであればとにかく原材料の値段を極限にまで落とすことで利益を出すことが可能です。しかし、長い目で見ていくと経営は先細りしていくことは間違いありません。経営というのはお客様にはじめて価格以上の価値を見出してもらったときにリピーターになってくれると思います。最近は「俺のイタリアン」という飲食店が原価率40パーセントを超えるような料理を提供しているということで話題になっております。

もちろん減価率が高いだけでお客様が満足するわけではありませんが、いかに付加価値を付けていくかということは非常に重要であることは間違いありません。飲食店経営の成功のひとつの要因として居抜きを活用することによって初期費用を抑えることができるというのはあるかもしれませんが、それだけで飲食店経営が成功するわけではありません。開業したらいかにお客様を喜ばすことができるかをスタッフ全員で追い求めることが必要です。